食品OEMコム  
     
  コラム 「食品開発×SDGs」  
     
   


  (8) 世界を巡って見えた、日本の食品OEMが拓くサスティナブルの未来  
     
 



皆さま、こんにちは。Agriture(アグリチャー)の小島です。

この連載では、日本国内の食品ロスやZ世代の消費動向から始まり、ヨーロッパ、アメリカ、ベトナム、サウジアラビアと、世界各地のサスティナブルな食品開発の現場をお伝えしてきました。今回は連載の総括として、これらの旅を通じて見えてきた「日本の食品OEMだからこそできること」についてお話しさせてください。



世界が日本に求めているもの


各国を巡って最も強く感じたのは、「日本の食」に対する信頼の厚さです。

ヨーロッパでは、日本の発酵技術が高く評価されていました。味噌や醤油だけでなく、麹を使った新しい調味料や食品素材に対して、シェフやバイヤーから熱い視線が注がれています。アメリカでは、プラントベースフードの文脈で「UMAMI(うま味)」が重要なキーワードになっており、日本の出汁文化に学びたいという声を数多く聞きました。

東南アジアやサウジアラビアでは、日本の品質管理や衛生基準が高い信頼を得ています。「Made in Japan」あるいは「Japanese Quality」という言葉が、食品の安全性と品質の証として機能しているのです。

つまり、日本の食品OEMが長年にわたって培ってきた技術力、品質管理力、そして繊細な味づくりの力は、世界のサスティナブルな食品開発において大きなアドバンテージになり得るということです。


「もったいない」と「引き算」が生むイノベーション


この連載を通じて、二つの大切なキーワードに出会いました。日本の「もったいない」と、サウジアラビアのデーツに見た「引き算の美学」です。

「もったいない」は、私たちAgritureの原点でもあります。形が悪い、サイズが規格に合わない。それだけの理由で廃棄される野菜を、乾燥野菜やパウダーに加工し、新たな価値を持つ食品素材として届ける。この取り組みを通じて実感しているのは、「もったいない」は単なる節約の概念ではなく、イノベーションの源泉になるということです。

一方、サウジアラビアで学んだ「引き算の美学」。デーツにナッツを詰めただけのシンプルな商品が、高級ギフトとして数万円で取引される。素材の力を信じ、余計なものを足さない。添加物も保存料も使わないからこそ、プレミアムな価値が生まれる。

この二つの考え方は、実は表裏一体です。素材を無駄にしない「もったいない」と、素材そのものを活かす「引き算」。どちらも、サスティナブルな食品開発の核心をついています。

食品OEMの現場にも、同じ可能性が眠っています。製造工程で生じる端材や副産物、賞味期限が近い原料、季節変動で余剰になる食材。これらを「廃棄コスト」ではなく「開発素材」として捉え直し、シンプルだけど高付加価値な商品に仕上げる。日本の加工技術なら、それが可能です。


食品OEMが「サスティナブルの担い手」になる時代


これからの食品OEM業界には、単に依頼された商品を製造するだけでなく、サスティナブルな価値を「提案」できる力が求められると私は考えています。

たとえば、クライアントに対して「この商品の原料を、環境負荷の低い代替素材に変えませんか」と提案する。あるいは「製造工程で出る副産物を活かした新商品を一緒に開発しませんか」と持ちかける。こうした提案型のOEMこそが、これからの市場で選ばれる存在になるはずです。

消費者の意識も確実に変わっています。第2回でお伝えしたように、Z世代を中心に「何を買うか」だけでなく「どう作られたか」を重視する層が拡大しています。サスティナブルな製造プロセスや原料調達は、もはやコストではなく、ブランド価値そのものです。

この連載を通じてお伝えしたかったのは、サスティナブルな食品開発は「やらなければならない義務」ではなく、「新しいビジネスチャンスの宝庫」だということです。世界各地で見てきた事例は、そのことを力強く証明しています。

つくる人、つかう人、つなぐ人。食に関わるすべての人が手を取り合い、持続可能な食の未来を一緒に築いていく。その中心に、日本の食品OEMの技術と精神があると信じています。

皆さまと一緒に、その未来を切り拓いていければ幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


 


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