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レポート58 / 2025年の時流ワード
 
 
     
 



皆さん、こんにちは。

ジャパンフードカンパニーの南口です。

 

2024年も残すところあと1ヶ月となりました。年末の多忙な時期ながらも、頭の中では2025年以降の未来を描き、次なる一手を模索している経営者や経営陣の方も多いのではないでしょうか。

 

私自身、仕事柄、多くの経営者様とお会いする機会に恵まれています。その中で、「どのように経営の舵取りを行ってきたのか」「判断を下す際にどのような軸を持っているのか」といった質問を雑談の中で伺うことができるのは、本当に貴重な経験であり、大きな役得だと感じています。

 

そんな中、ほぼすべての経営者様に共通している点が一つあります。それは「時代の流れ」をしっかりと意識しているということです。かつての職場である船井総合研究所では「時流」と表現されていました。ある社長は「帆の行く先」、また別の方は「潮流」と例えるなど、表現こそ様々ですが、指している本質は同じです。

 

この「時流」を読み解く力は、特に食品業界において重要な鍵となります。食品業界で押さえるべき時流は、大きく分けてEC(電子商取引)、インバウンド需要、海外市場 のつのキーワードに集約されます。これらはいずれも成長市場であり、それにいかに適応し、取り込むかが中期的な経営課題となります。

 

たとえば、EC市場は年々拡大を続ける成長分野です。しかし、その成長スピードや競争環境は常に変化しており、時には加速し、時には鈍化するなど、動向を見極める必要があります。一方で、近年の「高級食パン」ブームのように、一時的な需要に乗る動きは「ブーム」と呼ばれます。このブームに乗るタイミングを誤ると、大きな損失につながることもあります。経営者にとっては、「ブーム」と「時流」を的確に見極め、戦略に組み込むことが極めて重要です。

 

次に、時流を捉えた上で、それを自社にどのように応用するかという具体的な実行力が問われます。たとえば、ECにおいては単なるオンライン販売の構築にとどまらず、サブスクリプションモデルの活用や、個別ニーズに応えるパーソナライズ型サービスなどが、食品EC市場内でのトレンドワードとなっています。

 

インバウンド需要においては、いわゆるランドマーク観光地は既に一巡しており、今後はその周辺にある「穴場」が注目されるでしょう。また、所得の高い訪日外国人ほど「体験型消費」を求める傾向があるため、「ローカル感」を打ち出すことで付加価値を生むことが可能になると私は考えています。

 

海外市場への進出も、今後ますます多くの企業が挑戦する領域になるでしょう。日本国内では人口減少に伴い、消費の「胃袋」が縮小していくため、海外市場への展開は避けて通れない課題です。さらに、単にマーケットを広げるだけでなく、持続可能性(サステナビリティ)やSDGsへの取り組みといった「エシカル消費」の観点も、時流として無視できない要素となっています。

 

経営者として重要なのは、これらの「時流」をただ把握・理解するだけでなく、自社の強みや独自性を生かし、「差別化戦略」に繋げることです。他社と同じ方向に進むのではなく、自社に適した独自のポジションを築き、競争優位性を確立することが求められます。

 

2025年、そしてその先の未来を見据えたとき、時流を見極める力こそが、経営者の真価を問われる場面となるでしょう。この年末、自社の立ち位置を改めて確認し、どのように舵を切るべきか、ぜひ考える時間を設けてみてはいかがでしょうか。

 


 

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