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レポート9 / EC事業でうまくいかない食品企業のよくある失敗10例(4)
  「現場からの反発(営業組織から、事務スタッフから)」
 
 
     
 


皆さん、こんにちは。リライズコンサルティングの南口です。

 

今回は、前回に引き続きテーマ「EC事業でうまくいかない食品企業のよくある失敗10例」より、D現場からの反発(営業組織から、事務スタッフから)、についてお伝えして参ります。(10例についてはレポート最後に記載)

 

 

■D現場からの反発(営業組織から、事務スタッフから)

 

成長市場、事業効率化、高生産性など心地の良い言葉がたくさん並ぶBtoB−EC。多くの方にとって新規事業だと思います。新規事業の成否は、やはり「ヒト」が重要です。

 

過去、私の支援先で実際に中々導入が進まなかった事例があります。地元の小さな飲食店や小売店へ食品関連商材を卸す食品卸会社A社。我々のセミナーを聞いていただいた社長は即座にBtoB−EC導入を決断しました。商圏外への卸を拡大するより先に、既存事業の効率化を図るべく、社内でプロジェクトチームを編成しBtoB−EC導入を進めようと走り出しましたが中々進まない、ということがありました。

 

進まない理由を聞いてみると、「忙しい」「他の業務に時間を取られて」という声が多く挙がった。繁忙期であれば理解できたのですが、ただ社長も「そんなに今は忙しくないんだけど。」と悩んでおられた。結論から申し上げると、表立って意見は言わないものの現場の総務スタッフがEC導入に嫌悪感を抱いていたため導入が進まなかったのでした。

 

さらにヒアリングを進めてみると、「EC導入が進むと、誰かが解雇される」という声が出てきたのです。もちろん誰もそんなことは言っていないのですが、私がセミナーで「6人かかる受注処理が2人でできるようになる」というのを社長がスタッフの前で文字通り言ってしまい、異なった捉えられ方をしてしまい、結果として「誰かが辞めさせられる→ECに嫌悪感→できない理由ばかりが噴出し、建設的な議論が進まない」というものでした。

 

もちろんA社の社長は誰も辞めさせる意図は無かったので、「今6人掛かっている業務の人数は減らし、あとは顧客対応などもっとお客様との時間を増やしていきたい」と伝えると現場の方々は安心し、それまでとは見違えるほどプロジェクトが進むようになったのです。

 

 

ECのビジネスモデルは理解し、投資も行っているが中々うまくいかない、そんな時は事業を行う人に課題がないか確認してみましょう。「ヒトに課題」というのは個々人のスキルやレベル云々の話ではなく、EC導入にモチベートされていない従業員が事業化を進めている場合などに多く見られます。

 

これは何もECに限った話ではなく、「効率化」「生産性UP」という言葉は、経営者にとっては十分にメリットが含まれるワードであるが、少し伝え方を間違えば「不要な人は解雇」と取られかねません。導入のメリットを会社目線だけではなく、実際に業務にあたるスタッフにとってのメリットも併せて伝える工夫を行いましょう。

 

 

<EC事業でうまくいかない食品企業のよくある失敗10例>

@経営者が本気になっていない

A自動販売機と勘違いしている(いきなりHP制作会社に依頼)

BECのビジネスモデルを理解できていない

C販促投資が行えてない、後投資型事業であることへの理解不足

D現場からの反発(営業組織から、事務スタッフから)

E責任者がいない、施策がやり切れていない

F自社で購入する理由が明確でない

G新規顧客が集まらない

Hリピート作りが出来ていない

I構造上、収益を生まない

 

 


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