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矢野経済研究所は食品通販市場に関する調査結果をこのほど公表した。調査期間は2020年4月〜2020年7月。調査対象は通信販売事業者、食品関連企業、生協、食品小売事業者、食品卸等。調査結果の概要は下記の通り。
2019年度の食品通販市場は前年度比3.2%増の3兆8086億円の見込み。2019年度は、冷夏の影響で飲料水の需要が前年より落ち込んだことや、消費税増税に伴う支出抑制傾向など、厳しい市場環境であった。一方で、自然災害の多発により、備蓄意識が高まり、飲料水や保存性の高い食品の需要が顕在化し、通販でまとめ買いするニーズが顕在化した。また、年度末から新型コロナウイルス感染拡大の影響により、スーパー店頭での密集を避けるために通販で食品をまとめ買いするといった購買行動が広がった。
今後の食品通販市場は、業態によって5月までの需要急増が一部定着するものと、一過性の需要急増で例年通りに戻るものに分かれるとみられる。ショッピングサイトやネットスーパー、食品メーカーダイレクト販売(直販)のように、スポットでの購入利用が中心の業態(チャネル)については、緊急事態宣言下の需要急増は一時的な影響にとどまる見通し。一方で、生協や自然派食品宅配のように、定期購入を前提とした会員制販売サービスの業態は、緊急事態宣言が解除されたからといって、コロナ禍以前の水準に即座に戻るということは考えにくいと思われる。
プレスリリースは こちら
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